06 あめつちの先天原理

「あめつち」の運用原理 = 先天十七神

(あ・吾)

先天の全体構造の始まる意識の立ち上がる領域。

わたし。主。

中今という清浄無垢な「心の宇宙」の始まりが成立しようとする瞬間

古事記では「天地(あめつち)の初発(はじめ)の時、高天(たかあま)の原(はら)に成りませる」と、述べられています。私の意識(吾の眼、天)の始まる時、タとカの吾の間(たか吾間)の頭脳中枢に成り出てくるのは。

意識の始まり以前との交流の瞬間です。

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(め・眼)

実在、主客の実在の一致を求める母音半母音領域。

わたしの意識。ありさま。

わたしが意識するので意識されたものがあります。その意識された内容として言霊ウアワヲオエヱの世界が既に内包されています。 ・ ウアワヲオエヱという実在母音世界

・言霊ウ。 ウという主客の宇宙世界未剖判。 天の御中主(みなかぬし)の神。 (宇宙の中心にあってすべての意識活動の元)

・言霊ア。 アワという実在と働きの剖判した宇宙区分。 主体と客体、見るものと見られるものに分かれる。 ・ 高御産巣日(たかみむすび)の神。 (噛み合わせる能動因)

・ 言霊ワ。 神産巣日(かみむすび)の神。(噛み合わされる受動因)。

・ 言霊ヲ。 宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこぢ)の神。 (経験の記憶が存在する宇宙)

・ 言霊オ。 天の常立(とこたち)の神。 (宇宙自然界の記憶とその関連を考え成立させる心の世界)

・ 言霊エ。 国の常立(とこたち)の神。 (選択する実践智があらわれてくる宇宙)

・ 言霊ヱ。 豊雲野(とよくも)の神。。 (先天構造の言霊をどのように組んでいくかの分野の実体)

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(つ・付く)

働き ・ チイキミシリヒニという働きの父韻世界の韻律(主客に働き掛ける力動韻で知性の根本律動)、父韻の働き領域。

父韻。いきさま。八つの働き方があります。「今」の八方向に対応している。即ち、実在と行為の全方向。

1 ・ 宇比地邇(うひぢに)の神。

言霊チ。 (宇宙全体がそのまま現象となって現れ出ようとする力動韻。心の実在がそのまま意識のはずみの総意の主となって直接現われ出ようとする力動韻。) 欲望世界の主体側。言霊ウの性質。現にある。

2 ・ 妹須比智邇(いもすひぢに)の神。

言霊イ。 (現れ出てきた動きの持続する働きの韻。 有ることや有ろうとする選択に比べるまでもなく、意識の持続伸長発展等が直接に延びていき自己主張を続ける韻。) 欲望世界の客体側。 言霊ウの性質。現にあり続ける。

3 ・ 角杙(つのぐひ)の神。

言霊キ。 (自己を正当化する規範を角を出すように掻き操って自分の方に引き寄せてくる働きの力。立てた角、自己主張、の廻りに人が生きるために必要な知識・信条・習慣等々を規範として掻き集める能動韻。) 知識世界の主体側。 言霊オの性質。過去が今にある。

4 ・ 妹活杙(いくぐひ)の神。

言霊ミ。 (自らの判断力規範によって種々の実在世界の物に結び付こうとする力動。 生きた実を得ようとする自分の心に当たり跳ね返るものを確認して結び付き、主体側の行為の有用性が生きていることを確認しようとする律動。) 知識世界の客体側。 言霊ヲの性質。今が過去にある。

5 ・ 意富斗能地(おほとのぢ)の神。

言霊シ。 (大きな識別の働きが土台となるように静まること。自分の安定を求めるため決まった方向の結論へと収束するように、選択肢がこれしかない状態を産み出し、今現在を静め治めようとする律動。) 選択世界の主体側。 言霊エの性質。今を未来に置く。

6 ・ 妹大斗乃弁(おほとのべ)の神。

言霊リ。 (大いなる量りのわきまえ。人間の識別の力が心の宇宙の拡がりに向って何処までも活用されるよう発展伸長していく力動韻。 自己を取り巻く大量に提供せられた選択肢の花弁の中から、自分の種の保存と伸張に都合のよい選択が用意されている律動。) 選択世界の客体側。 言霊ヱの性質。今に置かれた今が伸張していく。

7 ・ 於母陀流(おもだる)の神。

言霊ヒ。 (心の表面に完成する働きの韻。 意識内容が自己の表層へ上昇し自己の表面結界を超えて、表面で見つけたものと結び付こうとする律動とする。) 感情世界の主体側。 言霊アの性質。今全体が咲き開く。

8 ・ 妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神。

言霊ニ。 (心の底の部分に物事の原因となる音が煮詰まり成る韻。 押し寄せる周囲からの圧力を利用して心の中に自分を煮詰め、それによって自分を抽出する律動。) 感情世界の客体側。 言霊ワの性質。今全体が煮詰まる。

・ チキシヒとイミリニという主客の働きの動因が、実在母音世界に働くには両者を関連づけ統合する大本となる動韻がある。

・ イヰという一つ柱の根本能動韻の主客を受け持つ二神。全てがここに戻りここから始ま理、ここから成長する循環を行なう。

伊耶那岐(いざなぎ)の神。

妹伊耶那美(み)の神。

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(ち・智)

現象 ・ あらわれと成った現象、子音領域。

あらわれ。なりさま。

吾(あ)の眼(め)が付(つ)いて智(ち)と成る自己回帰をする言霊循環の先天の柱。

・ イヰという統体の一つ柱の根本能動韻 (智に成しあらわれと成す現象をいざなう創造意志の韻。)

・ 伊耶那岐(いざなぎ)の神。 言霊イ。 (創造意志として母音世界を支える。八父韻に展開して母音半母音を結び現象子音を産む。 現象に相応しい名前を付ける。)

・ 妹伊耶那美(み)の神。 言霊ヰ 。 (先天世界の創造意志を秘めあらわれの用意されている基盤となっている韻。)

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以上の十七神がイマココのどの場面においても現れる重層循環を形成する。