3)こころの後天子音現象」

「こころの後天子音現象」

いよいよ手に付けられない先天が現象となって現われてきます。ここまでで先天構造が頭脳内の意識に載る準備ができました。まずはイメージを形成し、ついで物象と結ばれ形になり、形をもって相手客体側の元に飛び、受領され、その後また先天に還ります。

この領域では先天がイメージにまとまっていく領域です。眼を開いて眼前に何かが見えようとする直前です。まだ、何何があると口にしていません。

ここから始めてイメージという形を取ることになり、先天の無形が頭脳内の意識に心象・イメージとして現われます。こうして現象の最小単位となるのが言霊子音です。

これは意識上の大転換で、じゃんけんで言えばグーやチョキを創るようなもので、一連の流れの中にありますが別次元の創造で、それぞれが独立しています。

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進化変態の流れは先天から心象・イメージへ、ついで物象となり・ついで現象となります。

現象は客体側で解読され形象となり、復唱・相似象となり、名称・名象になり、固定され呼称・呼象となって、言霊現象になり、また先天になって鎮まります。その過程の各段階で子音現象が生まれ、父韻八つが四つの次元世界にかかわり三十二の現象子音単位となります。

【 既に国(くに)を生み竟(を)へて、更に神を生みたまひき。 かれ生みたまふ神の名は

直訳・・『前もって組んで似せる(くに)領域ができたので、今度はそこに実際に載る実体を産んでいくことになります。これらは頭脳内に実体として生成される三十二の後天言霊になります。』

意訳・・「」

父韻と母音の働きと実体の取り方の違いでそれぞれ異なった子音現象となります。

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まず、先天のギミのミコトが自分に似せた全体を生むことで、先天がイメージ現象となり、先天の全体が載ります。

次元が転換したときの事の・言の最初に現われるものです。ことのはじめに後の総てが含まれているというときのそこに成り立つものです。

【 大事忍男(おおことおしを)の神、次に

直訳・・『大いなる(大)現象(事)となって押し出て来る(忍)(おし)言霊(男)を指示する神名(神)』

意訳・・「言霊タ

タは人間の精神宇宙、全人格、先天宇宙の力動の全体、要するに精神宇宙全体の先天世界から抜け出し、初めての後天の形を心象・イメージとなったものです。

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【 次に

直訳・・『次に、先天のギミのミコトが自分に似せた全体という個別の実体を生んだあとで、ギミ同士の先天領域内の二人の関わり方の違いによって、また別の個別の実体次々にを計三十二だけ産んでいきます。

このときギミによって生まれる個別の実体は、それ自体がそれぞれ三十二の過程を経て生成してくる循環の中にあります。その為どこで逸脱脱線し離れ離れになっても、あるいは単音要素が組み合わされ言葉となっていくときも、それは一つの事象として主張され成り立っていきます。』

意訳・・「 以下同様です。この不思議な構成を言霊の幸はへと呼んでいます。

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ギミのミコトは両者で関わり合えることのうち大事忍男(おおごとおしを)の神の次に来るべくものを、生むべくものとして産みます。言霊タとして発現した人間の全人格が一つの行動として言葉となっていく為に、先天から押し出されて心にとらえられる全体の心象が頭脳の意識に載りました。

全体は一つの全体であると同時に自らを自らを見るときにはその構成要素が出現してきます。

まずは能動主体側のどのような能動要素かがしめされます。

【 石土昆古(いはつちひこ)の神を生みたまひ、次に

直訳・・『石土毘古の神の石は五十葉(いは)で五十音言霊、土は培うで育てる意、即ち八つの父韻の働きを示します。毘古は主体を表わします。』

意訳・・「言霊ト」

大事忍男(おおごとおしを)は全体として押し出されてきたものですが、押し出すものでもあり押し出されたものでもある全体の姿をとっています。

そこで全体を分けて自らを知ろうとするとき、ギのミコトの意思の能動側とミのミコトの意思の受動側に別れ、受動側が受け入れられる能動側の(全体の)形ができます。能動側の全体は父韻と呼ばれる十の韻のことで、チイキミシリヒ二の八父韻が実際の働きとなります。この父韻によって 大事忍男の全体が育てられ(つちかわられ)、 大事忍男の全体の性格・顔・内容が現われてきます。

前段のこころの領域の創造で心の能動側の現われてくるのは言霊五十音図の横列十音ですので、この十(と)の

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【 石巣(いはす)比売の神を生みたまひ、次に

直訳・・『』

意訳・・「」

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【 大戸日別(おおとひわけ)の神を生みたまひ、次に

直訳・・『』

意訳・・「」

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【 天の吹男(あめのふきを)の神を生みたまひ、次に

直訳・・『』

意訳・・「」

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【 大屋昆古(おおやひこ)の神を生みたまひ、次に

直訳・・『』

意訳・・「」

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【 風木津別(かぜもつわけ)の忍男(おしを)の神を生みたまひ、次に

直訳・・『』

意訳・・「」

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【 海(わた)の神名は大綿津見(わたつみ)の神を生みたまひ、次に

直訳・・『』

意訳・・「」

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【 水戸(みなと)の神名に速秋津日子(はやあきつひこ)の神、次に

直訳・・『』

意訳・・「」

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【 妹(いも)速秋津比売の神を生みたまひき。

直訳・・『』

意訳・・「」

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この速秋津日子、妹速秋津比売の二神(ふたはしら)、河海によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、

沫那芸(あわなぎ)の神。次に

沫那美の神。次に

頬那芸(つらなぎ)の神。次に

頬那美の神。次に

天の水分(みくまり)の神。次に

国の水分の神。次に

天の久比奢母智(くひざもち)の神、次に

国の久比奢母智の神。

次に

風の神名は志那都比古(しなつひこ)の神を生みたまひ、次に

木の神名は久久能智(くくのち)の神を生みたまひ、次に

山の神名は大山津見(おおやまつみ)の神を生みたまひ、次に

野の神名は鹿屋野比売(かやのひめ)の神を生みたまひき。またの名は野槌(のづち)の神といふ。

この大山津見の神、野槌(のづち)の神の二柱(ふたはしら)、山野によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、

天の狭土(さづち)の神。次に

国の狭土の神。次に

天の狭霧(さぎり)の神。次に

国の狭霧の神。次に

天の闇戸(くらど)の神。次に

国の闇戸の神。次に

大戸惑子(おおとまどひこ)の神。次に

大戸惑女(め)の神。次に生みたまふ神の名は、

鳥の石楠船(いわくすふね)の神、またの名は天(あめ)の鳥船(とりふね)といふ。次に

大宜都比売(おほげつひめ)の神を生みたまひ、

次に

火(ほ)の夜芸速男(やぎはやお)の神を生みたまひき。またの名は火(ほ)の炫毘古(かがやびこ)の神といひ、またの名は火(ほ)の迦具土(かぐつち)の神といふ。