す 心の規範の創造原理論・古事記 ・天アメ 地ツチ

心の規範の創造原理論・古事記 天 地

あめつち

あ め つ ち

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吾の 眼を 都となる 地にすべし

吾の 眼を 付けて 地に成す

吾の 眼の 見地に立って 地に成す

吾の 眼が 付いて 地に成る

吾の 眼が 付いて 地に実を結ぶ

私の 意識が 働いて 相手対象に成る

吾の 眼が 付いて 智に成る

私の 意識を 働かせて 現象と成す

私の 意識を 働かせて 智慧と成す

○○○○○○ ○○○○○○ ○○○○○○ ○○○○○○

言霊学の先天原理構造。 あまついわさか(天津磐境)。

チ宇比地邇(うひぢに)の神

オ天の常立(とこたち)の神< イ妹須比智邇(いもすひぢに)の神

ア高御産巣日(たかみむすび)の神< >イ伊耶那岐(いざなぎ)の神

エ国の常立(とこたち)の神< キ角杙(つのぐひ)の神

ミ妹活杙(いくぐひ)の神

ウ天の御中主(みなかぬし)の神。<

シ意富斗能地(おほとのぢ)の神

ヲ宇摩志阿斯訶備比古遅の神< リ妹大斗乃弁(おほとのべ)の神

ワ神産巣日(かみむすび)の神< >ヰ妹伊耶那美(み)の神

ヱ豊雲野(とよくも)の神 < ヒ於母陀流(おもだる)の神

ニ妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神

↓ (その結論に到達する過程である禊祓(みそぎはらい)

その理想の精神構造・あまつひもろぎ・(天津神籬)

「ひもろぎ」とは霊諸招の意

霊(ひ)とは言霊であり、諸(もろ)とはその言霊のすべてを意味し、招(おぎ)とはそれ等すべての言霊を一つの音図の中に置き足らわして得る人間精神の最高調和の構造と言った意味であります。と同時にまた、霊とはこの地球上に於いて生産され、その内容が多くの人々の承認を得るよう主張する一切の文化の内容の事でもあります。天津神籬と呼ばれ、またの名、天津太祝詞(ふとのりと)と称せられる精神構造の立場に立つ時、それ等地球上に於て主張される文化活動のすべてを一つの取りこぼしもなく取り上げ(摂取)、それに世界人類文明を創造するため役割を担わせ、生命を与えて行く(不捨)事が出来る人間の最高精神構造の意でもあります。

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古事記の謎々

古事記(上巻神代の巻)は人間の心の成り立ちから、心の理想的な運用までを書いています。

ですので世界の人の為の人類の秘宝、至宝となるものですが、書かれた言葉が倭ことばなので大和の日本語を知っていることが必要です。

日本語を知らなくても翻訳で読めるだろうと思うかもしれませんが、理想的な心の運用にはどうしても日本語でなくてはならず、日本語はそのための世界に類例のない特別に造られた言葉であることが隠されています。

古事記はその全体が秘密の言葉謎々で書かれています。例えばその名前からして謎がけしてあり、古事記=子事記、人が生きて成す子という現象を生み創造活動をする事を記した書、心の事を記したということで、さらに凝ったことには、記を「つけ」と読むと心の創造現象を記した故事つけという読みになります。

冒頭の「天地」からして謎がけがしてあり、古事記を心の原理論と読ます仕掛けがしてあります。

天地は「あ・め・つ・ち」と読み、吾(あ、わたし)の、眼(め・意識)が、付(つ)いて、地(ち)に成る、という心の原理論の始まりを、世界の始まりに託して隠してあります。

現象を創造していくというのが心の働きで、人の生きること言葉を話すことですから、子の事を記す、つまり、天地に生きる、吾の眼が付いて地に成ることが繰り返し繰り返し書かれています。

神様の名前がづらづらっと出てきますが、全て心の実体や働きを謎の言葉で説明しているもので、心の在り方を示した謎ですから、実際にそのような古事記の神様がいるわけではありません。言い換えれば心の在り方を神と名付けたので、心の持ち主はわれわれですから、われわれが神ということです。神道は正しくは心道になるでしょう。

日本語には五十音図がありますが、この五十音が古事記の冒頭の神々五十神のその名前による隠れた説明になっています。日本語を知っていればこの五十音で世界宇宙のこと、自他のことを知り述べることができますが、古事記の冒頭五十神によってできるということになります。

また冒頭から神名を五十神数えると五十音の言霊に対応して言葉の要素を形成していますが、その後の五十神をまた勘定しますと、その五十によって、言霊の要素を運用するようになっています。

この要素と運用神が完成しますと、伊耶那岐の大神は「いたく歓喜する」と書かれています。

古事記の神代の巻はこの百神の心の様相を記したものです。

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まず、吾の眼(わたしの心)が、

先天にすでに用意されています。

そこで先天の働きがわたしに、「おさめ固め成せ」と、

汝の心の動因を発揮せよと、活動を促し誘ってきます。

これを、

【天地・あめつち・吾の眼が付いて地に成る】

といいます。

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○ 心の力動韻は チイキミシリヒニ の八つです。

自我の成立 = 名前をつけること

(イ--意思の発動)

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チ) 宇比地邇(うひぢに)の神。【ここに天津神諸(もろもろ)の命(みこと)】

(ウの性質)全体性 今-今。 いとなみ、働き。

精神宇宙全体がそのまま現象発現に向って動き出す端緒の力動韻

宇は地と比べて近い。天は地と比べて近い。吾の眼の全体感はそのまま相手対象に向ういとなみ・働きをする。

チ) 自我の成立を目指す胎動が始まり、

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イ) 妹須比智邇(いもすひぢに)の神。【以ちて、】(や行のイ)

(ウの性質) 全体性。 今-今。なりさま、実体

動き出した力動が持続する韻

すべからく智に比ぶるに近かるべし。智による選択に依らずとも相手対象のなりさまと成る。智慧の選択に比べることなくそのまま持続すべし。

イ) その働きが持続していき、

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キ) 角杙(つのぐひ)の神。【伊耶那岐の命・】

(オの性質)掻き進める働き。過去-今。 いとなみ、働き。体験内容を自我の方向に掻き寄せようとする力動韻

立てた規範をもって、自分の心の中にあるものを角を出して角の先で、その運用に合うように相手対象他から掻きくくって自分の方へ引き寄せるいとなみ、働き。

キ) 自我の働きいとなみ、主体側と

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ミ) 妹活杙(いくぐひ)の神。【 伊耶那美の命の二柱の神に詔りたまひて、】

(ヲの性質) 掻き集める。過去-今。なりさま、実体。

精神内容の中に己にある自己の体験内容に思いが結びつこうとし、自分からその方へ近づいて行って捕らえてくっ付く力動韻。

釣りあげた生きた魚をてなづけるように立てた規範に相手対象を適合させるようななりさまを探す働き。

ミ) 自我の実体、客体側なりさまに剖判して、

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シ) 意富斗能地(おほとのぢ)の神。 【「この漂(ただよ)へる国を修理(おさ)め固め 】

(エの性質) 拡がりの保存収縮。今-未来。いとなみ、働き。

精神宇宙にある精神内容が螺旋形の中心に静まり収まる力動韻

大いなる量りの働きの地。選択決着を目指して納めようとするいとなみの識別の土台となる働き。

シ) 剖判されたギミ(自己)がそのまま目的結果となり、実在世界の働き・実体と成る事を目指して、

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リ) 妹大斗乃弁(おほとのべ)の神。 【成せ」と、】

(ヱの性質)保存収縮の拡がり。 今-未来。なりさま、実体。

ある精神内容が宇宙の拡がりに向って螺旋状に発展拡大して行く力動韻

大いなる量りのわきまえ。選択識別されたなりさまが繰り返し述べられるような働き。

リ) それぞれが事実として確認されるように(八父韻の働きで)、

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ヒ) 於母陀流(おもだる)の神。 【天の沼矛(ぬぼこ)を賜ひて、】

(アの性質)火花の先端にて、表面性。過去-今-全体。 いとなみ、働き。

精神内容表現が精神宇宙球の表面に完成する韻

意識内容が自己の表層へと上昇し自己の表面結界を超えて、表面で見つかったものと結び付こうとする働き

ヒ) ギ・ミの表面に指示される言葉を受け、

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ニ) 妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神。 【言依さしたまひき。】

(ワの性質)火花の先端にて、表面性。過去-今-全体。なりさま、実体。

物事の現象の種が精神宇宙の中核に煮詰まり成る韻

心の深部(夜)のなりさまの恐れおおさがもの事の原因となるように煮詰まる働き。

ニ) その表現されたものを花開かせる行動の名目とします。

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今現在ある姿の原理規範。

例えば机の上でリンゴを転がします。父韻というのはこの転がりを四つの陰陽で語ることになります。

一、転がるリンゴの 今現在ある姿の 直接性の全体の陰陽の視点。(ウ・ウ。チ・イ。)

二、転がるリンゴの 今現在ある姿の 過去から今になっている陰陽の視点。(オ・ヲ。キ・ミ。)

三、転がるリンゴの 今現在ある姿の 今から未来に向かう陰陽の視点。(エ・ヱ。シ・リ。)

四、転がるリンゴの 今現在ある姿の 表層か中心に向かう陰陽の視点。(ア・ワ。ヒ・ニ。)

五、ここに意思が加わり、

0(れい)、ここにレイ(霊)の先天があります。

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(イ--意思の発動)

チ) 自我の成立を目指す胎動が始まり、 チ--ここに天津神諸(もろもろ)の命(みこと)

イ) その働きが持続していき、 イ--以ちて、(や行の イ)

キ) 自我の働きいとなみ、主体側と キ--伊耶那岐の命

ミ) 自我の実体、客体側なりさまに剖判して、 ミ--伊耶那美の命の二柱の神に詔りたまひて、

シ) 剖判されたギミ(自己)がそのまま目的結果となり、実在世界の働き・実体と成る事を目指して、

シ--「この漂(ただよ)へる国を修理(おさ)め固め

リ) それぞれが事実として確認されるように、(八父韻の働きで) リ--成せ」と、

ヒ) ギ・ミの表面に指示される言葉を受け、 ヒ--天の沼矛(ぬぼこ)を賜ひて、

ニ) その表現されたものを花開かせる行動の名目とします。 ニ--言依さしたまひき。

(ヰ--意思の帰還)

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○ 「シ」への経過で肝要なことは、「チ」の胎動が持続して「イ」、そこで「キ・ミ」に剖判していることです。

そして「シ」で結果となる実在世界を目指して、「リ」の父韻で、言葉を用いて「ヒ」、花開かせる名目「ニ」にします。

○ この並びは古事記冒頭の並び(1-2-4-8-2)と同じになっています。

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○ チイキミシリヒニの動き。

「ウ」次元での父韻の配列。

○・キシチニヒミイリ・○

あ・カサタナハマヤラ・わ

「オ」次元での父韻の配列。

○・キチミヒシミイリ・○

あ・かたまはさなやら・わ

「ア」次元での父韻の配列。

イ・チキリヒシニイミ・○

あ・たからはさなやま・わ

「エ」次元での父韻の配列。

イ・チキミヒリニイシ・ヰ

あ・たかまはらなやさ・わ

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「みとる」と「ちぎる」=今の「イ」の一瞬とは下記の八つの統合体のこと、

を原理的に述べると、冒頭にある通り、

宇比地邇(うひぢに)の神(言霊チ)の、今現在の全体が出現して、

次に妹須比智邇(いもすひぢに)の神(言霊イ)の、今-今の全体が持続していき、

次に角杙(つのぐひ)の神(言霊キ)の、持続に過去全体が生じて過去-今になり、

次に妹活杙(いくぐひ)の神(言霊ミ)の、過去に結びついてそれが過去-今のミになります。

ここまでなら今有るもの・有ったものを現出させることになりますが、よくみると、今有る有ったものは、これから現出するものとはなっていません。過去-未来への進行形がこれからできていくという形をまだとっていません。

今までの言葉を使うなら、「ミ」ができましたが、まだ「ト」るまでに至っていないのです。そこで、

次に意富斗能地(おほとのぢ)の神(言霊シ)の、今-未来の内向する方向と、

次に妹大斗乃弁(おほとのべ)の神(言霊リ)の、今-未来の外向する方向に選択し、

次に於母陀流(おもだる)の神(言霊ヒ)の、今の-全体の開く心情心情と、

次に妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神(言霊ニ)、今-全体の煮詰まる心情感情になります。