4  五十音図(精神規範)のいろいろ

ア・五十音図のいろいろ

学校で習うのは金木音図と言われているもの一つだけですが、精神の成長変化脱皮変態の状況に

応じていくつもの精神規範=音図があります。

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五十音図の開闢

五十音図もその元の元の元がなければ形成されません。五十音図はその名の通り五十の言霊要素でできていますが、その先天の姿があり、その先天ができた宇宙があります。

意識に昇ってくる最初の音図は有るか無いかの兆しの意識になります。

宇宙を丸としても角としてももやもやとしてもその大きさは計り知れませんから何でも構いませんが、そこに何らかの予兆を持った動因の響きができます。他の文献では丸にチョンが入るとなっています。しかしその図を見ますと中央にチョンが入っていますが、無限大の宇宙にとっては中央はありませんから、どこにおいても中央ということです。

これは取りもなおさず、自分が宇宙の中のどこにいても中心であるとのことになってきます。

ここに五十音図の開闢があります。

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次いで主客

何処にあっても中央であったものが、自らを相対化することに目覚めます。中央であるかずれてあるか、要するに他者を意識します。

ここでの元の元の五十音図はアとワしかありません。

アは主体側意識の活動場となり、ワは主体に見られる意識の実在場となります。

アワはそれぞれ四つの次元世界となります(世)。

ここでの形はちょうど心の柱が立っているかのようです。伊勢神宮の御柱のことです。木の切り株に宿った神ではありません。心の次元世界の象徴です。主客に分かれてアワです。

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次いで動きの関係

動きの活動場が意識の実在場に与えられますと、関係ができてきてそこに働きが主から客へと剖判された形に係わり現れます。

これは丁度、心柱が分かれて両端に拡がり鳥居の柱になり、神社の入り口にあって、これから中に

入って活動を開始するという形になっています。アからワへ渡る働きの気が(ぬき、働きの気を縫う)となります。五十音図の左右と上枠だけを抜き出した形です。

内容はまだ無い五十音図の枠だけの形です。

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次いで子現象の準備

神社では鳥居を潜って本殿に向うと、口を開いた形をしている鈴を振ります。現象子音を発する、言葉を発するということです。

まだ言葉としては完成していない段階なので仕種をします。十本の指を二回たたき、二十を作りフトマニ(二十マニ)となります。

五十音図は各行が十の言霊で成立しています。(十理)

アの主体側が過去から知識と智恵を引き出し濁音となる単音言霊が二十あります。それを受ける清音が二十。

両端のアワ行と働きのイ行を加えて全部で五十です。これが人の使用できる人の意識の全てです。これらは現象を創造する元の元ですので、形を伴いません。

次いで先天原理となるイメージが物象化されます。

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先天原理図(天津イワサカ)

ウ ・・・・ ・・・・ ウ (欲望)

ア ・・・・ ・・・・ ワ (感情)

ヲ ・・・・ ・・・・ オ (知識)

エ ・・・・ ・・・・ ヱ (選択)

イチイキミシリヒニヰ (意志)

中は空ですが、全ての人に先天の構造規範として与えられています。

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天津いはさか と 言霊循環

ウ 淡道の穂の狭別の島

ア ワ 伊予の二名島

∧ ∧

オ エ ヲ ヱ 隠岐の三子島

∧ ∧ ∧ ∧

キシチニヒミイリ 筑紫の島

∧ ∧

イ ヰ 伊岐の島

子音

・タトヨツテヤユエケメ 津島

・クムスルソセホヘ 佐渡の島

・フモハヌ 大倭豊秋津島、天津御虚空ミソラ豊秋津根別

・ラサロレノネカマナ

・コ

先天規範をピラミッド状に並べ、その下に得られる現象子音の総数(三十二)を置いたもの。

それら全体を文字として運び運ばれる総称が、ン、です。(全部で五十の言霊要素となる。)

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天津管麻音図 (既得・赤ちゃんの音図・言霊イ) A.

ア・タカハサマラナヤ・ワ

オ・トコソホモロヨノ・ヲ

ウ・ツクスフムルユヌ・ウ

エ・テケセヘメレエネ・ヱ

イ--八父韻---ヰ

(チキシヒ・ミリイニ)

人が運用する五十の言霊要素の先天の形。

赤子はこの形の上に修得するので、大人になってもこの上に載っている。

意識の形はこの五十以上にはありません。濁音や拗音等もこの上にある。

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天津管麻音図 (和久産巣日の音図) B.

ア--------ワ

オ--------ヲ

ウ--------ウ

エ--------ヱ

イ・チキシヒ・ミリイニ・ヰ

↑ 以上、先天・大自然の音図

イ段の違いは、言霊の実在 A、言霊の働き B、と捉えた場合のもの。

順位順序は自然の流れに応じて勝手自由に変わる。

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(続く下三図は現象となって使用されている形)

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天津金木音図 (言霊ウ中心・欲望)

アカサタナハマヤラワ

イキシチニヒミイリヰ

ウクスツヌフムユルウ

エケセテネヘメエレヱ

オコソトノホモヨロヲ

ア行の中央が意識の中心となるように作られる。

欲望にとって選択と意志は近く、選択と感情は遠い。

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赤玉音図 (言霊オ中心 ・ 知識)

アカタマハサナヤラワ

イキチミヒシニイリヰ

オコトモホソノヨロヲ

ウクツムフスヌユルウ

エケテメヘセネエレヱ

知識にとって得ようとする意志と欲望は近く、選択と感情は遠い。

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宝音図 (言霊ア中心 ・ 感情)

イチキリヒシニイミヰ

エテケレヘセネエメヱ

アタカラハサナヤマワ

オトコロホソノヨモヲ

ウツクルフスヌユムウ

感情にとって選択と知識は近く、意志と欲望は遠い。

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神避り、(かむさり)

客体側無自覚な流れに任せないよう、主体側でもって検討できる音図を作る。

主体ができると、主体側だけで勝手に考え思える原理となる音図。独自独創的に考えているつもりで

も天津菅麻(すがそ)内での主張に過ぎない。

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まず、客観性にお構いなく主観が主張される時の音図。

初めての、主体規範(音図) = 泣沢女の神の音図

ア・ ・ワ

オ・ 天津スガソ ・ヲ

ウ・ 32子音 ・ウ

エ・ ・ヱ

イ・チイキミシリヒニ・ヰ

父韻の働きは先天原理の動きに対応し、実在は天津スガソに対応する。未だ一致していない。

主張される三十二の子音に秩序規範はなく勝手気ままになるので空白、主体にとってだけの充実は

ある。

そこに比較検討の自覚の芽があると、客観性との対話が始まる。

客観とはカクツチ(文字)のことで、それをを切って検討する。

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主観主体内にとどまっているだけか、自身(主体)を相対化できる精神規範を持てるか。

先天的に正しい十拳の剣に頼る。アタカマハラナヤサワの判断を先天的に受け入れる。

主体側の判断規範が形成されていく。

・石拆の判断 ・根拆の判断・石筒の男の判断・甕速日ミカハヤヒの判断・樋速日ヒハヤヒの判断

・建御雷の男の判断規範の完成によって自分だけにとっての理想的な判断規範を得る。主体側だ

けの真理に従う。

主体側主張のためだけの帰納・演繹法、クラオカミ、クラミツハを主観内真理として得る。

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こうして、まず主観を主観で検討できる自己規範となる音図ができる。

建御雷の男の神の音図

ア--------ワ

イ--------㐄

エテケメヘレネエセヱ

オトコモホロノヨソヲ

ウツクムフルヌユスウ

前八神(イハサクから)を運用するとそれは同時に表徴表記、文字の創造となっていく。

主観的な表現創造となるもので客観世界の形を取りながら、客観世界で他証された真理の

確認は未だ得ていない。

自己主観規範は感情や意志がコロッと変われば、全体が変わるので空白になる。

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それでも客観世界に通じるのかを知りたく思う。執着。

そこで確かめるため客観世界へ降りていく。

客観世界を黄泉国(よもつくに)というので、死者の国ではなく、古事記は死を説きません。

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黄泉国での音図。(客観世界の意識)

・ワ行の無い音図。(殿のクミドより出る)

・主体の問いに答えられない音図。(いまだ作り終わっていないから帰って来ないか)

・出口の無い音図。((いと久しく待つ)

・次元の違う話を持ち込む音図。(男柱一つ灯し、蛆の騒ぎを見る)

・感情を全体に拡げる音図。(吾に恥みせつと言いて黄泉(よもつ)しこめを遣わす)

・主体の呼びかけに答えるだけの音図。(黒御カヅラを投げ、エのヒがなる)

・主体が客体に呼びかけるだけの音図。(右の御みずらを投げ、竹の子がなる)

・精神の要素と現象の原理を問わず物質の作用反作用だけを問う音図。(千五百の黄泉軍)

・先天の規範を忘れている音図。(十拳の剣を後手に振る)

・個別具体性を忘れている音図。(桃の実三つ)

・客観世界はあるということだけを主張する音図。(最後にイザナミ、身みずから追う)

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ここから禊祓となる。

身禊のことで、意識にこびりついた客観の実を削ぎ、主観の身とすることを削ぐ、

精神上の脱皮変態のこと。

その主観的個人的な脱皮がいわゆる悟りで、言霊アの次元での身禊のことで、ついで言霊エの次元、

言霊イの次元での悟りへ昇る。

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客体世界(黄泉国)から出る。その自覚の元に、客観的でもなく主観的でもなく、両者を統合し、

止揚した完璧無謬無垢な精神規範の先天の音図に到り付く。

ここまでで所持しているのは建御雷の男の神の音図という主体にとっては完璧に主張できる音図で、

客観世界黄泉国とはきっぱり手切れをしたもの。しかし、客観世界を統合止揚する中身はまだ手に入

れていない。

従ってアワギ原音図の最初は中身が無い。黄泉国の穢れ(気枯れ)から持ち来った物も、主体側の

反映となる気枯れ(穢れ)の身削ぎをする実質内容もまだ無い。

ただ、アとワとイとヰに囲まれた原で身禊をするというだけ。

阿波岐原(音図)・先天吾(あ)の音図

(主体が活動する先天の音図) 変態脱皮の前提。

ア--------ワ

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----------

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イ・ヒチシキ・ミリイニ・ヰ (イとヰ で ギ)

ア・イは建御雷の男の神の音図では空白であった部分。ここに意志の決意が加わる。

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主体が実際に使用するアワギ原音図の現象化

ア--------ワ

----------・ ここは建御雷の男の神の音図でのウオエだったもの。

----------・ 黄泉国の旧殻からの脱皮するもの。

----------・

イ・ヒチシキ・ミリイニ・ヰ (イとヰ で ギ) 意志によるウオエ新しい秩序が入る。

エ--------ヱ

オ--------ヲ

ウ--------ウ

↓ 実用に際して下図になる ↓

建御雷の男の神の音図(衝き立つ船戸の神の音図)

ウオエの位置が自在に変わる

ア--------ワ

イ--------㐄

エテケメヘレネエセヱ

オトコモホロノヨソヲ

ウツクムフルヌユスウ

ウオエの位置が変わっても身禊五神の貫徹

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伊耶那岐の大神音図 (言霊イ・創造意志)

ア ---自由--- ワ

オ ---自由--- ヲ

ウ ---自由--- ウ

エ ---自由--- ヱ

イ 八父韻 ヰ

言霊イによる変幻自在の検討を受ける(禊祓五神)。

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ウオエの実相・時処位が明かされる(アイは除かれる)

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前承する螺旋上昇循環野ため平面での

奥・辺の音図は記述不能。

上中下綿津見の音図は記述不能。

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主客・自他に適用される大真理としての音図

天津太祝詞音図 (言霊エ中心・選択)、

(天照大神の八咫の鏡)

アタカマハラナヤサワ

イチキミヒリニイシ㐄

エテケメヘレネエセヱ

オトコモホロノヨソヲ

ウツクムフルヌユスウ

天津太祝詞音図、(天照大神の八咫の鏡)

使用前の形

アタカマハラナヤサワ

イ・・・・・・・・㐄

エ・・・・・・・・ヱ

オ・・・・・・・・ヲ

ウ・・・・・・・・ウ

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父韻の配列と次元 (まとめ)

無垢・ ----------

エ次元・イチキミヒリニイシヰ

ア次元・イチキリヒシニイミ0

オ次元・0キチミヒシニイリ0

ウ次元・0キシチニヒミイリ0

(0は無自覚を示す)

・・・・・・音図(思惟規範)生成の循環を作る・・・・・・