ゑ 古事記と言霊  島田正路 言霊の会刊

はしがき

「古事記と言霊」という題でお話をします。古事記と奈良時代に書かれた日本で最も古い書物の一つであります。また言霊と言いますのは、先に刊行された「コトタマ学入門」で説明しましたように、これも日本の大昔の言葉である大和言葉の語源となったアイウイエオ五十音に関します人間の心と言葉の法則であります。

この古い古事記と言霊の双方がどんな関係にあるのか、「コトタマ学入門」の中では取り分けて詳しい説明はしませんでした。余りに話が難しく専門的になるのを避けたためであります。とは言いましても日本人と日本語の原点であり、そして長い年月日本人の意識から忘れ去られていた言霊の学問がどうして現代に