たかまはらなやさの使用法

たかまはらなやさの使用法 古事記の冒頭の七神によって先天の実在世界が示されました。次いで、先天の実在を顕現させる働き世界が示されます。

心の在り方の剖判です。心の実体世界七神(ウ・ア・ワ・ヲ・オ・エ・ヱ)と心の働き世界八神(チイ・キミ・シリ・ヒニ)が示されます。それらは心の統括者である創造意思の神( 【 伊耶那岐(いざなぎ)の神 (言霊イ) 、次に 妹伊耶那美(み)の神 (言霊ヰ) 】の采配下にあります。

・八父韻と親韻

【 次に成りませる神の名は、

(一) 【 宇比地邇(うひぢに)の神(言霊チ)。次に

(二) 【 妹須比智邇(いもすひぢに)の神(言霊イ)。次に

(三) 【 角杙(つのぐひ)の神 (言霊キ) 。次に

(四) 【 妹活杙(いくぐひ)の神 (言霊ミ) 。次に

(五) 【 意富斗能地(おほとのぢ)の神 (言霊シ) 。次に

(六) 【 妹大斗乃弁(おほとのべ)の神 (言霊リ) 。次に

(七) 【 於母陀流(おもだる)の神 (言霊ヒ) 。次 に

(八) 【 妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神(言霊ニ)。

【 次に

(・) 【 伊耶那岐(いざなぎ)の神 (言霊イ) 。次に

(・) 【 妹伊耶那美(み)の神 (言霊ヰ) 。

( 注。神名に言霊が配当されていますが、これは皇室の賢処に秘蔵されている文献から流出したものです。今のところは流出の経緯しか確認できませんが、神名と言霊の対応が文献で分かったところで、対応の真実が了解できたわけではありません。

もちろん暗記して覚えておくだけでも非常に価値のあるものですが、神名と言霊の対応の真実は各人の果敢な経験したい欲求による確認を基盤としていなければ、あだ花となることでしょう。また、確認了解した暁には文献はもう必要とされないでしょう。)

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・己の心の客観領域による成立(成立させられる)

【 ここに天津神諸(もろもろ)の命(みこと)以ちて、伊耶那岐の命伊耶那美の命の二柱の神に詔りたまひて、「この漂(ただよ)へる国を修理(おさ)め固め成せ」と、天の沼矛(ぬぼこ)を賜ひて、言依さしたまひき。

・能動主体の登場

【 かれ二柱の神、天の浮橋(うきはし)に立たして、その沼矛を(ぬぼこ)指し下(おろ)して画きたまひ、塩こをろこをろに画き鳴(なら)して、引き上げたまひし時に、その矛の末(さき)より垂(したた)り落つる塩の累積(つも)りて成れる島は、これ淤能碁呂島(おのろご)なり。

【 その島に天降(あも)りまして、天の御柱を見立て、八尋殿(やひろどの)を見立てたまひき。

・心の主体側の働き

【 ここにその妹(いも)伊耶那美の命に問ひたまひしく、「汝(な)が身はいかに成れる」と問ひたまへば、答へたまはく、「吾が身は成り成りて、成り合はぬところ一処(ひとところ)あり」とまをしたまひき。

【 ここに伊耶那岐の命詔りたまひしく、「我が身は成り成りて、成り余れるところ一処あり。故(かれ)この吾が身の成り余れる処を、汝(な)が身の成り合わぬ処に刺(さ)し塞(ふた)ぎて、国土(くに)生みなさむと思ふはいかに」とのりたまへば、伊耶那美の命答へたまはく、「しか善けむ」とまをしたまひき。

・心の主体内創造活動

【 ここに伊耶那岐の命詔りたまひしく、「然らば吾と汝と、この天之御柱を行き廻り逢ひて、美斗(みと)の麻具波比(まぐはひ)せむ」とのりたまひき。

【 かく期(ちぎ)りて、すなはち詔りたまひしく、「汝は右より廻り逢へ。我は左より廻り逢はむ」とのりたまひて、約(ちぎ)り竟(を)へて廻りたまふ時に、伊耶那美の命まづ「あなにやし、えをとこを」とのりたまひ、後に伊耶那岐の命「あなにやし、え娘子(をとめ)を」とのりたまひき。

【 おのもおのものりたまひ竟(を)へて後に、その妹に告りたまひしく、「女人(おみな)先だち言へるはふさはず」とのりたまひき。

・心の客体領域の創造

【 然れども隠処(くみど)に興(おこ)して子水蛭子(みこひるこ)を生みたまひき。この子は葦船(あしぶね)に入れて流し去(や)りつ。次に淡島を生みたまひき。こも子の例(かず)に入らず。

・観念世界創造への反省。そして再び。

【ここに二柱の神議(はか)りたまひて、「今、吾が生める子ふさわず。なほうべ天つ神の御所(みもと)に白(まを)さな」とのりたまひて、すなはち共に参(ま)ゐ上がりて、天つ神の命を請ひたまひき。ここに天つ神の命以ちて、太卜(ふとまに)に卜(うら)へてのりたまひしく、「女(おみな)の先立ち言ひしに因りてふさはず、また還り降りて改め言へ」とのりたまひき。

・心の現象創造のための十四領域へ

【 かれここに降りまして、更にその天の御柱を往き廻りたまふこと、先の如くなりき。ここに伊耶那岐の命、まづ「あなにやし、えをとめを」とのりたまひ、後に妹伊耶那美の命、「あなにやし、えをとこを」とのりたまひき。かくのりたまひ竟へて、御合いまして、

(1) 【 子淡路の穂の狭別の島を生みたまひき。

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