『言霊世界 手順・イキサマとアリサマそしてナリサマへ』

イキサマとアリサマそしてナリサマへ。

今現在のイキサマとアリサマそしてナリサマへ。

(零)

天地・アメツチ -

吾(あ)の眼(め)を付(つ)けて智(ち)と成す

人間の内面に何かの現象が始まろうとする時、という事です。実際にそれを心中に内観し、直観し、実感する事。

今とは何かという時、「今」の既得の知識を捨て、空から「今」を創造する。

「今」の力動因が「今」となって、アリサマを形成する。

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(一)

淡路の穂の狭別の島 - 零、問題の提起 ・問題提起、提起しない

(1) 【言霊ウ】 天の御中主の神(あめのみなかぬしのかみ)

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(二)

伊豫の二名島 - ・アワの生きた気が入る、営み生き様と有り様成り様・働きと実体に剖判

(2) 【言霊ア】 高御産巣日の神(たかみむすびのかみ)

(3) 【言霊ワ】 神産巣日の神(かみむすびのかみ)

分かれることは心の中の実在の活動

この私と貴方、主体と客体が感応同交をすることによって何かの出来事が生れます。現象が起ります。即ち現象である子音が創生されることとなりますが、この主体と客体の感応同交に於てイニシアチブを取るのは飽くまでも主体アであり、客体ワは主体アの問い掛けに答えるだけであります。

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(三)

隠岐の三子島 - ヲオエヱ ・過去-今・今-今・今-未来を繋ぐ

(4) 【言霊ヲ】 宇摩志阿斯訶備比古遅の神(うましあしかびひこぢのかみ)

人間の記憶が納まっている心の空間(宇宙)のことであります。

(5) 【言霊オ】 天の常立の神(あめのとこたちのかみ)

大自然(天)が恒常に(常)成立する(立)実在(神)といった意味であります。

(6) 【言霊エ】 国の常立の神(くにのとこたちのかみ

国家(国)が恒常に(常)成立する(立)根本の実体(神)といった意味です。

(7) 【言霊ヱ】 豊雲野の神(とよくもののかみ)

豊(十四〈とよ〉)を雲(組〈く〉む)野(領域・分野)の神(実体)といった意味であります。

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(四)

竺紫の島 - いとなみの内容

言霊母音の主体と、言霊半母音の客体とを結び、現象の一切を創造する原動力となる人間の根本智性であり、人の心の最奥で閃めく智性の火花であり、生命自体のリズムと言ったものであります。

(8) 【言霊チ】 宇比地邇の神(うひぢにのかみ)

心の宇宙がそのまま現象として姿を現す端緒の力動韻、動き、となります。

(9) 【言霊イ】 須比地邇の神(すひぢにのかみ)

父韻チの瞬間力動がそのまま持続して行く力動韻

(10) 【言霊キ】 角杙の神(つのぐひのかみ)

自らの精神宇宙の中にあるもの(経験知、記憶等)を自分の手許に引寄せる力動韻のことです。

(11) 【言霊ミ】 生杙の神(いくぐひのかみ)

自らの精神宇宙内にあるものに結び附こうとする力動韻という事が出来ます。

(12) 【言霊シ】 意富斗能地の神(おほとのぢのかみ)

物事を判断し、識別する大いなる能力の地という訳です。

(13) 【言霊リ】 大斗乃弁の神(おほとのべのかみ)

心の中の理論が新しい分野に向かって螺旋状に発展し、広がって行く働きであることが分ります。

(14) 【言霊ヒ】 於母陀琉の神(おもだるのかみ)

心の表面に物事の内容表現が明らかに表わされる力動韻

(15) 【言霊ニ】 阿夜訶志古泥の神(あやかしこねのかみ)

心の奥に一つの事の原因となるものが煮つめられて行く力動韻

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(五)

伊岐の島 - 創造の原動因

一切の創造活動の元となる言霊であります。

(16) 【言霊イ】 伊耶那岐の神(いざなきのかみ)

(17) 【言霊ヰ】 伊耶那美の神(いざなみのかみ)

一、四言霊アエオウの縁の下の力持ちとなって、これ等言霊を支え統轄します。

二、人間の根本智性であるチイキミシリヒニの八父韻に展開して、四母音に働きかけ、人間の精神現象の一切を創造します。

三、生み出された現象に言霊原理に則った相応しい名前を付ける根本原理となります。

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(・)

実際に子音を生む記述の前に、子音を生む時の状況、生れ出る子音の場所、位置等を予め設定する事から始めています。

自己意識の領域 - オノゴロ島

天之御柱と八尋殿

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まぐあい - 間の喰い合い

現象創造法、働き(イキサマ) + 実在(アリサマ) ⇒ ナリサマ(子現象)

戸を開けたい父韻の思いがある(成り余れる処) + 戸がある(成り合わぬ処) ⇒力動因で刺し塞ぐ。 開いた戸がある現象を産む (子現象という第三者)

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蛭子、淡島

島生み・十四島 - 意識領域の確保

意識の十四楽章に分れた大シンフォニー

(一~十四)

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(六)

津島 (天の狭手依比売) - 現象ようその創造へ。頭脳内の先天十七の言霊の活動がどんな内容の事柄なのかをイメージ、アイデアとしてまとめていく。

(18) 【言霊タ】 大事忍男の神(おおことおしをのかみ)

宇宙がそのまま現象として現われた

(19) 【言霊ト】 石土毘古の神(いはつちひこのかみ)

八つの父韻の働き

(20) 【言霊ヨ】 石巣比売の神(いはすひめのかみ)

現象子音がそこから生まれて来る元の宇宙、即ち母音の事、比売は姫で客体を指しています

(21) 【言霊ツ】 大戸日別の神(おほとひわけのかみ)

横の列の(と)戸を通して先天の意図が現実に何を志しているか、が明らかとなり、「ツー」と姿を現わして来る姿

(22) 【言霊テ】 天の吹男の神(あめのふきをのかみ)

縦の並びであるアオウエの四母音のどれかに結び付こうとして、人が手(て)を差延べるが如く近づく様であります。

(23) 【言霊ヤ】 大屋毘古の神(おほやひこのかみ)

先天の意図が父韻の並びと、それが結び付こうとする母音次元が明らかとなり、結ばれると、一つのイメージとなって姿を表わします。

(24) 【言霊ユ】 風木津別の忍男の神(かざもつわけのおしをのかみ)

先天の活動が意図するものは何か、が一つのイメージにまとまって来たが、そのイメージは伊耶那岐・伊耶那美の霊と体、主体と客体との関係を保っており(風は霊、木は体)それが言霊(男)として押し(忍)(おし)出される姿(神)であるという事です

(25) 【言霊エ】 海の神名は大綿津見の神(おほわたつみのかみ)

先天の活動の内容は何であるか、のイメージ化が頭脳の細い道(これが川に譬えられます)を通って次第に明らかになり、その姿が現象子音となり、また言葉となって広い海(口腔に見立てられる)に入って行きます。

(26) 【言霊ケ】 水戸の神名は速秋津日子の神(はやあきつひこのかみ)

頭脳内の細い川のような所を通って先天の意図が一つのイメージにまとまって来て、終に川から海のように広い口腔に達し、そこが港、それから向うは海となります。言霊ケ、メはイメージが言葉に組まれる直前の集約された姿のことです。

言霊ケは気であり、主体であり、また霊であります。

(27) 【言霊メ】 水戸の神名は速秋津比売の神(あやあきつひめのかみ)

言霊メは芽、目で客体であり、体であります。

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(七)

佐渡の島 - イメージ、考えをを言葉に渡し組んでいく。物象化。 この区分の八言霊の現象によって先天の意図のイメージが音声と結ばれ言葉となり、口腔より空中へ飛び出して行きます。佐渡の島とは心を佐けて言葉として渡すという意です。

(28) 【言霊ク】 沫那芸の神(あわなぎのかみ)

先天構造内で伊耶那岐・伊耶那美の二神言霊イ・ヰが婚(よばい)し、結びついて現象子音が生れて来ると説明されました。しかしそれは人の意識では触れることが出来ぬ先天構造内の出来事でありました。その先天構造内の活動を、今度は意識で触れることが出来る後天現象として伊耶那岐・美二神の婚(よば)いの活動を再構築する働き、これが沫那芸・美の二神、言霊ク・ムの働きであります。沫那芸・美の沫は言霊ア・ワを意味し、また敷衍(ふえん)しますと言霊アオウエイとワヲウヱヰでもあります。この二言霊の活動でイメージが言葉と結びつけられます。心と身が、霊と音が、私と貴方が結ばれます。

(29) 【言霊ム】 沫那美の神(あわなみのかみ)

先天構造内で伊耶那岐・伊耶那美の二神言霊イ・ヰが婚(よばい)し、結びついて現象子音が生れて来ると説明されました。しかしそれは人の意識では触れることが出来ぬ先天構造内の出来事でありました。その先天構造内の活動を、今度は意識で触れることが出来る後天現象として伊耶那岐・美二神の婚(よば)いの活動を再構築する働き、これが沫那芸・美の二神、言霊ク・ムの働きであります。沫那芸・美の沫は言霊ア・ワを意味し、また敷衍(ふえん)しますと言霊アオウエイとワヲウヱヰでもあります。この二言霊の活動でイメージが言葉と結びつけられます。心と身が、霊と音が、私と貴方が結ばれます。

(30) 【言霊ス】 頬那芸の神(つらなぎのかみ)

前の沫那岐・美、言霊ク・ムで先天活動の内容が言葉と結ばれたものが、この頬那芸・美の二神、言霊ス・ルで言葉として発声されます。発声には口腔の筋肉などが作用しますので、神名として頬(つら)(ほほ)の字が入っている訳です。頬那芸・頬那美と芸と美即ち気と身で霊と体、私と貴方を互いに受け持っています。

(31) 【言霊ル】 頬那美の神(つらなみのかみ)

前の沫那岐・美、言霊ク・ムで先天活動の内容が言葉と結ばれたものが、この頬那芸・美の二神、言霊ス・ルで言葉として発声されます。発声には口腔の筋肉などが作用しますので、神名として頬(つら)(ほほ)の字が入っている訳です。頬那芸・頬那美と芸と美即ち気と身で霊と体、私と貴方を互いに受け持っています。

(32) 【言霊ソ】 天の水分の神(あめのみくまりのかみ)

心を言葉に組んで発声するには、無言から有言ヘ、意志の一段の推進力が加わる必要があります。私達は言葉を発して相手に伝えようとして一瞬ためらう時があります。その最中(さなか)にこの言霊の働きの姿を垣間見ることが出来ます。天の水分は意志の一層の意欲、国の水分は体的エネルギーの補給、

(33) 【言霊セ】 国の水分の神(くにのみくまりのかみ)

心を言葉に組んで発声するには、無言から有言ヘ、意志の一段の推進力が加わる必要があります。私達は言葉を発して相手に伝えようとして一瞬ためらう時があります。その最中(さなか)にこの言霊の働きの姿を垣間見ることが出来ます。天の水分は意志の一層の意欲、国の水分は体的エネルギーの補給、

(34) 【言霊ホ】 天の久比奢母智の神(あめのくひざもちのかみ)

先天意志の内容であるイメージが音声と結ばれ、発声されますと、その言葉の内容は何処までも豊かに持続され、発展して行きます。言葉というものは発声されたらそれで終りという訳ではありません。

(35) 【言霊ヘ】 国の久比奢母智の神(くにのくひざもちのかみ)

先天意志の内容であるイメージが音声と結ばれ、発声されますと、その言葉の内容は何処までも豊かに持続され、発展して行きます。言葉というものは発声されたらそれで終りという訳ではありません。

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(八)

大倭豊秋津の島 (天津御虚空豊秋津根別) - 物象化され伝達され、相手側に聞かれ反復され了解される。循環が終わって記憶される。

発声された言葉は次に大倭豊秋津島の区分に入り、空中を飛び(神名)(かな)、聞く人の耳に入り、復誦、検討され、その内容が了解され、そこで先天の意図が達成され、一連の言霊の宇宙循環は終り(真名)、再び先天に帰ります。

(36) 【言霊フ】 風の神名は志那津比古の神(しなつひこのかみ)

心は言葉に乗って何処までも活動します。言霊フモハヌは空中(外界)を飛ぶ言葉の内容でありますので、風・木・山・野の神と自然物の名が附けられています。風の神の風は人の息(いき)のことでありましょう。フとはその心、その言葉の内容を意味します。

(37) 【言霊モ】 木の神名は久久能智の神(くくのちのかみ)

人が発声した言葉はそれ以後人との関係がなくなる、という訳ではありません。心はその言葉に乗って何処までも影響力を持ち続けます。木の神の木は気(き)、霊(ひ)の意。空中を飛んでいる言葉は気、霊を宿(やど)している事を示しています。

(38) 【言霊ハ】 山の神名は大山津見の神(おほやまつみのかみ)

先天の意図が津島でイメージ化され、佐渡の島で音声と結ばれ、そして渡(わた)され現われ(津見)たものが言霊ハの言葉だという訳です。父韻ヒは「物事の表現が心の宇宙の表面に完成する韻」と説明されます。その実現の姿が言葉です。

(39) 【言霊ヌ】 野の神名は鹿屋野比売の神(かやのひめのかみ)

佐渡の島の真名が口で発声されて神名となり、空中を飛んで大山津見の言葉となり、山が裾野(すその)に下って来て鹿屋野の野に着いた、という太安麻呂独特の洒落であります。野に到って、そこで人の耳に聞かれることとなります。耳の鼓膜を叩くので野槌(のづち)の神と付け加えたのでしょう。

(40) 【言霊ラ】 天の狭土の神(あめのさつちのかみ)

狭土の狭は耳の中の狭い所、土は椎(つち)で、耳の鼓膜を叩く槌の意。この場合も天の狭土は霊を、国の狭土は音声を受け持ちます。

言霊ラは螺旋状に進む動き

(41) 【言霊サ】 国の狭土の神(くにのさつちのかみ)

狭土の狭は耳の中の狭い所、土は椎(つち)で、耳の鼓膜を叩く槌の意。この場合も天の狭土は霊を、国の狭土は音声を受け持ちます。

言霊サは一定方向に進む動き

(42) 【言霊ロ】 天の狭霧の神(あめのさぎりのかみ)

天の狭霧・国の狭霧の狭霧とは霧の様に耳の孔にぐるぐる廻りながら入り込んで行く様を示しています。天は霊を、国は音を分担しています。言霊ロ・レは共に螺旋運動の状態を示します。

(43) 【言霊レ】 国の狭霧の神(くにのさぎりのかみ)

天の狭霧・国の狭霧の狭霧とは霧の様に耳の孔にぐるぐる廻りながら入り込んで行く様を示しています。天は霊を、国は音を分担しています。言霊ロ・レは共に螺旋運動の状態を示します。

(44) 【言霊ノ】 天の闇戸の神(あめのくらどのかみ)

耳の中へ入り込んで行った言葉はこの闇戸に当って、そこで更めて復誦されます。言霊ノネは「宣(の)る音(ね)」に通じます。ここでも天の闇戸は霊を、国の闇戸は音を受け持ちます。闇戸で復誦されることによって空中を飛んで来た神名が再び真名に還元されて行きます

(45) 【言霊ネ】 国の闇戸の神(くにのくらどのかみ)

耳の中へ入り込んで行った言葉はこの闇戸に当って、そこで更めて復誦されます。言霊ノネは「宣(の)る音(ね)」に通じます。ここでも天の闇戸は霊を、国の闇戸は音を受け持ちます。闇戸で復誦されることによって空中を飛んで来た神名が再び真名に還元されて行きます

(46) 【言霊カ】 大戸或子の神(おほとまどひこのかみ)

耳の孔に入って来た言葉は復誦され、次にその意味・内容は「こうかな、ああかな」と考えられます。掻(か)き混(ま)ぜられ、次第に煮(に)つめられます。煮つめの道具を釜(かま)と呼びます。この作業で言葉の意味・内容が明らかにとなり、有音の神名は完全に真名に還ります。

(47) 【言霊マ】 大戸或女の神(おほとまどひめのかみ)

耳の孔に入って来た言葉は復誦され、次にその意味・内容は「こうかな、ああかな」と考えられます。掻(か)き混(ま)ぜられ、次第に煮(に)つめられます。煮つめの道具を釜(かま)と呼びます。この作業で言葉の意味・内容が明らかにとなり、有音の神名は完全に真名に還ります。

(48) 【言霊ナ】 鳥の石楠船の神(とりのいはくすふねのかみ)

鳥の石楠船の鳥は十理(とり)の意で、五十音図の母音アと半母音ワとの間に八つの父韻が入って現象子音を生みます。母音・八父韻・半母音合計十の道理で現象が起るのは、主体と客体との間を鳥が飛び交うのに譬えられます。石楠船(いはくすふね)とは、五十葉(いは)である五十の言霊を組(く)んで澄(す)ます(楠)と五十音言霊図が出来上がること。船とは人を乗せて渡す乗物。言葉は人の心を乗せて渡す乗物。そこで鳥の石楠船の神とは「言霊の原理に則って五十音言霊図上で確かめられた言葉の内容」という意味となります。天の鳥船とは「先天(天)の十の原理(母音・八父韻・半母音)の意図(鳥)を運ぶもの(船)」となり、鳥の石楠船と同じ意味となります。

(49) 【言霊コ】 大宣都比売の神(おほげつひめのかみ)

言葉が耳に入り、復誦・検討され、内容が確定し、了解されますと、終りとして一つの出来事が完結します。事実として収(おさ)まります。父と母が婚(よば)いして子が生まれます。それが言霊コであります。それは物事のまぎれもない実相であり、言霊コはその実相の単位です。

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神代文字・表現

(50) 【言霊ン】 火之夜芸速男の神(ほのやぎはやをのかみ)

言霊ンとは神代文字の事であると言う事が出来ます。太古の神代文字は言霊の原理に則って考案されたものでありました。言霊ンのンは「運ぶ」の意だそうであります。確かに文字は言葉を運びます。それを読めば言葉が蘇ってきます。

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(九)

吉備の児島 - 初歩的な規範ができる。 客体側に備わった運用要素。

[運用 01] ・・金山毘古(かなやまびこ)の神 (五十音神名文字の音。整理内容。)

精神的なもの、物質的なものすべてを整理する為には先ずすべてのものを手許に寄せ集めることから始めなければなりません。金山毘古は音を、

[運用 02] ・・金山毘売(びめ)の神 (五十音神名文字の文字。整理材料。)

精神的なもの、物質的なものすべてを整理する為には先ずすべてのものを手許に寄せ集めることから始めなければなりません。金山毘売は文字を受け持ちます

[運用 03] ・・波邇夜須毘古(はにやすひこ)の神 (正確で安定している音。分類組み合わせ内容。)

その五十個を集めて一つ一つを点検して行きますと、どの音も文字も正確で間違いがなく、安定している事が分った、という事であります。この場合も毘古は音を毘売は文字を受け持ちます。

[運用 04] ・・波邇夜須毘売(ひめ)の神 (正確で安定している文字。分類組み合わせ材料)

その五十個を集めて一つ一つを点検して行きますと、どの音も文字も正確で間違いがなく、安定している事が分った、という事であります。この場合も毘古は音を毘売は文字を受け持ちます。

[運用 05] ・・弥都波能売(みつはのめ)の神 (実在母音オウエの定在。次元立場の確定)

五十の埴土を集めて、その一つ一つを点検して間違いがないのが分ったら、次に何をするか、というと先ず五つの母音を並べてみることでしょう。「五(い)埋まり」です。その順序はといえば、アは天位に、イは地位に落ちつき、その天地の間にオウエの三音が入ります。オウエの三つの葉(言葉)の目が入りました。弥都波能売(みつはのめ)とはこれを示す謎です。

[運用 06] ・・和久産巣日(わくむすび)の神 (五十音全部の定在・惑い状態。提起する問題の全体像)

五十の埴土(はに)を集め、一つ一つ点検し、次に五つの母音を並べてみると網の目になっていることが分りました。その網目に他の四十五個の埴土が符号するように並べて整理してみると、五十音全部が一つの枠の中に納まるようにきちんと並ぶことが分って来ました。一見五十音が整理されたようには見えますが、まだこの段階ではこの整理がどんな内容に整理されて来たのかは分っていません。

[運用 -0-] ・(和久産巣日の先天性は受容する。及び全関連事項)この神の子(豊宇気毘売(とようけひめ)の神)

豊宇気毘売全部で心の先天構造から成る入物(いれもの)を秘めているの意となります。和久産巣日の神の内容が「五十音言霊を整理し、それを活用するに当り、先ず「五埋(いうま)り」によって母音アオウエイの順序に従って五十音を並べて枠の中に囲んで整理した働き」が分りました。しかしその整理は五十音図として初歩的に並べたものであって、どうしてその様に並んだのかの内容はまだ不明という事でありました。

外宮の豊宇気毘売の神は世界の心物の生産のすべてを人類の歴史を創造するための材料として所を得しめる役目の神であるという事になります。

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神避り

三十二子音の創生と神代表音文字の作製によって伊耶那美の神の分担の仕事は終りました。五十音言霊で構成された高天原精神界から退場することとなります。そして伊耶那美の神は本来の自身の責任領域である客観世界(予母都国(よもつくに))の主宰神となり、物事を自分の外(そと)に見る客観的な物質科学文明の創造の世界へ帰って行ったのであります。この時より後は、五十音言霊の整理と活用の方法の検討の仕事は伊耶那岐の神のみによって行なわれることとなります。

(十)

小豆島 - 父韻と母音実在のシンクロナイズ。 主体側の運用要素。

[運用 07] ・・泣沢女(なきさわめ)(大野手比売)の神 (父韻の確認) 。こころの主体側から検討。

香山(かぐやま)とは言霊を一つ一つ粘土板に刻み、素焼にした埴(はに)を集めたもの、即ち香山とは「火の迦具土」と「金山」を一つにした名称。畝尾とは一段高い畝(うね)が続いている処。母音から半母音に連なる表音文字の繋がりの事。その畝尾は五十音図では五本あります。「その木のもと」とありますから、五母音の一番下イからヰに至る文字の連なりの事となります。涙はその一番下の畝尾に下って来ます。一番下のイからヰに至る文字の連なりは父韻チイキミシリヒニの八韻です。この父韻が鳴りますと、その韻は母音に作用して現象子音を生みます。

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(十一)

大島 (大多麻流別) - 主観的な判断規範の運用。客体側運用要素の子供。

[運用 08] ・・石拆(いはさく)の神 。(アオウエイの五段階に分割)(次元宇宙の設定、組織構成)

五十音図が縦にアオウエイの五段階の界層に分かれていることが分った、という事であります。即ち人間の心が住む精神宇宙は五つの次元が畳(たたな)わっている状態の構造であることを確認したのでした。

[運用 09]・・根拆(ねさく)の神 。 (父韻配列の検討) (意志の検討確認)

今検討している音図は菅曽音図のことで、母音がアオウエイと縦に並びます。その五母音の一番下は言霊イであり、五母音を一本の木と見れば根に当ります。その根の五十音の列は言霊イとヰの間に八つの父韻が横に並んでいます。その根を裂けば、八つの父韻の並び方の順序と、その順序に示されるように母音に始まり、半母音に終る現象の移り方がより確認されます。

[運用 10] ・・石筒(いはつつ)の男の神。(五十音縦横の変化連続) (各次元通過の検討)

五十音図は縦に五母音、五半母音または五つの子音が並び、これが順序よく人の心の変化・進展の相を示しています。また五十葉筒と解釈すれば、五十音図が縦に横に同様に変化・進展する相を知ることが出来ます。

[運用 11] ・・甕速日(みかはやひ)の神 。(客体物象の連続状態が一目で分かる)(内容とその形態の働きの明瞭化)

甕速日全体で五十音言霊図全体の内容・意味が一目で分るようになっている事の確認という事です。

[運用 12]・・樋速日(ひはやひ)の神 。 (客体内容霊の連続状態が一目で分かる) (連続動態傾向性の明瞭化)

樋速日とは言霊(日)が一目で(速)どういう変化・進展の相を示しているか、が分ることの確認という意となります。五十音言霊図では母音五つからそれぞれの半母音に渡す子音の実相の動き・変化の流れが一目で確認出来る事を言います。甕速日の静に対して、樋速日は動的な変化の確認という事が出来ます。

[運用 13] ・・建御雷(たけみかづち)の男の神 。またの名は建布都(たけふつ)の神、またの名は豊(とよ)布都の神。』(主体規範の現れ) (主体のこころの設定、確立)。

人間精神の理想として建御雷の男の神という五十音図を自覚しました。整理作業によって最初に得た菅曽音図を主体の判断力である十拳剣で分析・点検して人間精神の最高理想構造である建御雷の男の神という音図の自覚を得ました。しかし人間の心の理想構造の自覚と申しましても、それは飽くまで主体である伊耶那岐の命の側に自覚された真理であって、何時の時代、何処の場所、如何なる物事に適用しても通用するという客観的證明をまだ経たものではありません。主観内のみの真理であります。

[運用 14] ・・闇淤加美(くらおかみ)の神 。(握って噛み合わせる) (手を握りしめる主体の心方向へ検討)

開いた十本の指を一つ二つと次々に折り、握って行く事、それによって宇宙に於ける一切の現象の道理を一つ二つと理解して行き、指十本を握り終った時、その現象の法則をすべて把握した事になります。この道理の把握の操作を闇淤加美(くらおかみ)と言います。

[運用 15] ・・闇御津羽(くらみつは)の神(みいずを起こし括る)。(主体の心から手を広げる方向へ確認)

指十本を闇淤加美として掌握した物事の道理を、今度は指を一本々々順に起して行き、現実世界に適用・活用して、第一条……、第二条……と規律として、また法律として社会の掟(おきて)を制定する事であります。

闇御津羽とは言霊を指を一本々々起して行く様に繰って(闇)鳥の尾羽が広がるように(羽)、その把握した道理の自覚の力(御津・御稜威[みいず])を活用・発展させて行く事の意であります。

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(十二)

姫島 (天一根) -主観的に創造された客観表現。 その創造現象。

[運用 16] ・・頭に成りませる神の名は 正鹿山津見(まさかやまつみ)の神 (原理本性通りの表現。大山津見神から出た真性の表現)

[運用 17] ・・胸に成りませる神の名は 淤滕(おど)山津見の神 (言葉の発声に沿った表現。発声発音法に基づいた表現)

[運用 18]・・腹に成りませる神の名は 奥(おく)山津見の神 (言霊オの経験を全体に調和させる表現。音図から出た表現)

[運用 19]・・陰に成りませる神の名は 闇(くら)山津見の神 (産出の原理が良く分かる表現)

[運用 20]・・左の手に成りませる神の名は 志芸(しぎ)山津見の神 (全体が調和するような表現。全体的な調和を強調する)

[運用 21]・・右の手に成りませる神の名は 羽(は)山津見の神 (一つ一つの内容を強調する表現。部分的な強調で表現)

[運用 22]・・左の足に成りませる神の名は 原(はら)山津見の神 (全体の運用に基づいた表現。運用を強調する表現)

[運用 23]・・右の足に成りませる神の名は 戸山津見の神 』 (縦の縦列の区別がよく出るような表現。行、段、分類を強調する表現)

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(・)

黄泉国(よもつくに) - 客観世界の領域、固定された客観世界。客体内に主体意思を尋ねる。そして決別。

➊黄泉国(よもつくに)に追ひ往(い)でましき。

伊耶那岐の命は唯一人で五十音言霊の整理・運用の方法を検討し、終に自らの主観内に於てではありますが、人類文明創造の最高原理である建御雷の男の神という精神構造を発見・自覚することが出来ました。さてここで、伊耶那岐の命は自分の主観の中に自覚した創造原理を客観世界の文化に適用して、誤りなくその文化を人類文明に摂取し、創造の糧として生かす事が出来るか、を確認しなければなりません。その事によってのみ建御雷の男の神という主観内真理が、主観内真理であると同時に客観的真理でもある事が證明されます。

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(十三)

知訶島 - 主観的な判断規範の反省、禊ぎの前段。客体内での主体創造意思の救済。

[運用 24] 伊耶那岐の大神 (自他合一規範の創造へ)

[運用 25] 衝き立つ船戸(つきたつふなど)の神。』・・(自己主張の拠り所)

[運用 26] 道の長乳歯(みちのながちは)の神。』 ・・(関連性と連続性)

[運用 27] 時量師(ときおかし)の神。』 ・・(時処位の検討)

[運用 28] 煩累の大人(わずらひのうし)の神。』 ・・(曖昧性の排除)

[運用 29] 道俣(ちまた)の神。』・・(分枝点方向の明瞭化)

[運用 30] 飽咋の大人(あきぐひのうし)の神。』 ・・(実相を明らかに組む)

[運用 31] 奥疎(おきさかる)の神。 ・・(主体側の出発整理)(エ次元の選択創造)

[運用 32] 奥津那芸佐毘古(なぎさびこ)の神。 ・・(主体側の選択創造性)

[運用 33] 奥津甲斐弁羅(かいべら)の神。』 ・・(主客の間隙を減らす)

[運用 34] 辺疎(へさかる)の神。 ・・(客体側の到着整理)

[運用 35] 辺津那芸佐毘古(へつなぎさびこ)の神。 ・・(客体側の結果選択創造性)

[運用 36] 辺津甲斐弁羅(へつかいべら)の神。』 ・・(客主の間隙を減らす)

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(十四)

両児島 - 理想的な判断規範の完成。

[運用 37] 八十禍津日(やそまがつひ)の神。 ・・((情感による禊)

[運用 38] 大禍津日(おほまがつひ)の神。』 ・・(原理による禊)

[運用 39] 神直毘(かむなほひ)の神。 ・・(経験知による探求)

[運用 40] 大直毘(おほなほひ)の神。 ・・(欲望性能による探求)

[運用 41] 伊豆能売(いずのめ)。』 ・・(実践智による探求)

[運用 42] 底津綿津見(そこつわたつみ)の神。 ・・(実践智の働き)

[運用 43] 底筒(そこつつ)の男(を)の命。』 ・・(実践智の確認)

[運用 44] 中津綿津見の神。 ・・(五感欲望の働き)

[運用 45] 中筒の男の命。』 ・・(五感欲望の確認)

[運用 46] 上津綿津見の神。 ・・(経験知の働き)

[運用 47] 上筒の男の命。』・・(経験知の確認)-

[運用 48]天照らす大御神。』 ・・(人類文明創造の最高規範、天津太祝詞、やたの鏡)

[運用 49] 月読(つくよみ)の命。』・・(精神的学問文化をコントロールする精神構造)

[運用 50] 建速須佐の男の命。』 ・・(欲望性能の整理、物質的繁栄をもたらす精神構造)

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(・)

歓喜 - 創造実践。

理想の最高規範の完成、三権分立。

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