21【言霊ツ】 大戸日別の神(おほとひわけのかみ)

21【言霊ツ】 大戸日別の神(おほとひわけのかみ)

先天構造を構成する十七言霊が活動を始め、子音が生れ出てきます。先号ではその中のタトヨの三子音言霊について説明をしました。大事忍男の神・言霊タとは、先天構造の活動によって人間の全人格である宇宙そのものとも言えるものがターとこの世の中に姿を現わす姿であります。次にその宇宙をどよめかせて現われた何かが、それが実際に何であるか、が全人格を表わす五十音言霊図の横の一列、イ・チイキミシリヒニ・ヰの十の父韻の戸を潜って調べられ、次いで言霊図の縦の四母音アオウエの節の中を通って、起こって来た発想が四つの母音に内臓される人間の社会を構成する四次元の構造の中のどの構造に属するか、が調べられます。先号の説明によって、此処までが明らかになってきました。そこで今月は言霊タトヨの次の言霊ツの説明から始めることにしましょう。

大戸日別の神・言霊ツ

大戸日別の神の大戸とは、生れ出て来る二番目の神、石土毘古(いはつちひこ)の神・言霊トの示す言霊五十音図の横のイ・チイキミシリヒニ・ヰの八父韻によって構成されている戸(と)のことです。そこから父韻である霊(日)が離れて出て来る(別)働き(神)ということ。何処に向って出て来るか、と言いますと、第三番目に生れて来る石巣比売の神・言霊ヨ、即ち五十音言霊図の縦の五母音の中のウオアエの四母音に向って、ということです。心の先天構造が活動して、父韻と母音が結び付いて現象子音を生みます。と申しましてもこれは先天構造内部のことで、人間の意識では認識出来ません。そこで現象界にバトン・タッチされて、先天の動きと同じような動きが繰り返されて起こり、その中から実際の意図が何であるか、の検討が行われます。未だ何だか分らない意図が石土毘古の神の十の戸を通り、石巣比売の神である四つの母音の中のどれと結び付くか、に向って大戸日別の神・言霊ツと進んで行く動きであります。

言霊ツに漢字を当てますと、津(つ)、着(つ)く、付(つ)き、唾(つば)、終(つい)、費(ついえ)、突(つき)、……等が考えられます。

大戸日別(おおとひわけ)の神

言霊ツ 大戸日別とは大いなる戸(と)即ち言霊図の母音・八父韻・半母音計十言霊の横の列の(と)戸を通して先天の意図(日)である父韻の並び方が調べられ、その意図が現実に何を志しているか、が明らかとなり、「ツー」と姿を現わして来る姿であります。

言霊ツは津(つ)・月(つき)・附(つき)・突(つく)・次(つぐ)・啄(ついばむ)・杖(つえ)・使(つかう)・仕(つかえる)・土(つち)等に用いられます。