2 先天とは

先天とは

以下引用。

心の先天構造

人間の心は十七個の言霊の先天部分と三十三個の言霊の後天部分、計五十個の言霊で構成されていると先にお話しました。その十七個の言霊で出来ている先天部分は、どんな構造をしているかをお話しましょう。

先天部分ということは、もちろん現象としてはそれ自体は現れない部分のことですから、その中に意識を入り込ませて研究するわけにはいきません。現象となる前の世界を、現象となって現れてきた意識の眼で見ることは不可能です。それなら我々の祖先はどんな方法で研究したのでしょうか。

まだ現象として現われない先天の構造を明らかにする方法は、ただ一つしかありません。それは現代の原子物理学が行っているように、大きな加速装置を使って原子核内の要素(と思われるもの)を高速で動かし、それを特殊な感光装置に衝突させ、そこで観察される種々雑多な現象の中から推理することによって、先天の構造を次第に組立てていくことです。その推理と感光装置の中で起る種々の現象との間に一つの矛盾もなければ、その推理は正当なものとなります。

数千年の昔、心の構造を明らかにした私たちの祖先も、同様の方法を自分の心に適用したに違いありません。研究者自身の心の中に起る色々な出来事、感情・経験を持ち寄って、その無数の現象を生む元の世界の構造を探っていったのです。心の動きは機械装置によって加速することは出来ません。その代りに、古代の人々は心を空(から)にすることを覚えたことでしょう。現象を生んで行く元の心の宇宙を純粋に見ることによって、先入観のない観察の方法を獲得したことでしょう。現代人が「明るい心」「素直な心」と呼んでいるところの心の持ち方です。万葉集に載せられている数々の歌の中に、この「明るい心」を汲み取ることが出来ます。

さて人間の心の奥の奥の構造などという、難しく、あまり耳慣れない内容を長々と続けていては、話が退屈になりがちです。細目は追々進めることとして、人間が具体的に物を考える以前、頭の中で精神的には何がどのように起り動いているのか、心の先天的な構造を、まず結論から書くことにしましょう。

私たち日本人の祖先が長い年月の試行錯誤の研究の末に、遂に明らかにすることの出来た心の先天部分の要素と構造は、次のように言霊によって示されます(図参照)略。

それを構成する言霊の数は十七個、五段階の構造を持っています。この先天の構造を太古、私たちの祖先は天津磐境と名付けました。天津とは現象界に現れない先天性の意であり、磐境(いはさか)とは五つの(い)言葉(は)の段階(さか)ということであります。この五段階・十七個の言霊が活動することによって、無数の色々な心の現象が生み出されていくのです。

-----------------

そしてその歴史創造の責任者を天津日嗣天皇(アマツヒツギスメラミコト)と申します。天津とは大自然より授かった、の意。日は霊(ひ)で言霊原理のこと。嗣とは代々その言霊原理を伝え、自覚・保持している、の意。天皇とは現代の天皇とはその内容が全く違い、スメラミコトと呼びます。スメラは「統(す)べる」で統一する、統轄するの意。ミコトは全人類の声、の意です。アマツヒツギスメラミコトの全部で「大自然より授かった人間が人間であるべき究極の法則、即ち言霊布斗麻邇の原理を自覚、保持、継承し、その原理を以って全人類の言葉を聞こし召し、統一して大和(だいわ)の社会を創造する人」の意であります。第一代のスメラミコトは、高天原よりこの日本に来て、初めて人類歴史創造のための政庁を築いた邇々芸命ということになります。

---以上引用------------------

▼▽▼▽▼▽ 以下未完 ▽▼▽▼▽▼