「ア」次元での使用法

「ア」次元での使用法 たかまはらの使用法。あ次元での父韻 。

母音・イエアオウ。

あ次元での父韻

例題。「知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり」

「ア」次元での父韻の配列。

イ・チキリヒシニイミ・○

あ・たからはさなやま・わ

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(・) 【16 言霊 イ】 伊耶那岐(いざなぎ)の神。 (意志の発動) 親韻、

(吾の眼の創造原理)

○ 「中今の創造主。心の創造意思」。

「言霊アの次元とは宗教家や芸術家の心のです。そのア段の配列はイ・チキリヒシニイミ・○です。アの次元に至って人は自己の本性即宇宙である事を自覚します。母音の自覚を得ます。」

(ア)・アの自覚がある。孔子の言葉は「知る」ことに関した事なので、知る知らないの過去-今の知識概念意識、今-今の欲望意識の全体を見つめる自分の心、それを言ったときの感情の意識があります。

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(一) 【08 言霊 チ】 宇比地邇(うひぢに)の神。 (ウの性質)全体性 父韻

精神宇宙全体がそのまま現象発現に向って動き出す端緒の力動韻

・創造・陽出力

宇は地と比べて近い。天は地と比べて近い。吾の眼の全体感はそのまま相手対象に向ういとなみ・働きをする。

「それゆえ現象となる父韻の配列の第一には宇宙そのものが現象となる韻であるチとなります。

ア次元でありますゆえ、その行動の最初は感情の宇宙がそのまま発露される事を示します。」

(タ)・それゆえ、自分の喋った「~」の解釈内容ではなく、「これ知るなり」と言い切ったときの感情があらわれます。

しかし感情は顔や手足や手足を使って現そうとしても、仮にしか表現できません。

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(三) 【10 言霊 キ】 角杙(つのぐひ)の神。 (オの性質)掻き進める働き。

体験内容を自我の方向に掻き寄せようとする力動韻

・収納・陰掻力

立てた規範をもってその運用に合うように相手対象を引き寄せるいとなみ、働き。

「その次に、その時、そのところの、一つの関心事あるいはテーマが、心の中から掻き寄せられ」

(カ)・そこで孔子の日常、現場、弟子の態度などからその時の状況に適したテーマが選ばれます。それが「知る知らない」になりました。

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(六) 【13 言霊 リ】 妹大斗乃弁(おほとのべ)の神。 (ヱの性質)保存収縮の拡がり。

ある精神内容が宇宙の拡がりに向って螺旋状に発展拡大して行く力動韻

・滲透・螺婁()力

大いなる量りのわきまえ。選択識別されたなりさまが繰り返し述べられるような働き。

「心の中いっぱいに発展拡大されて」

(ラ)・ここでテーマが選ばれても、テーマの内容解釈は当初の自覚された感情宇宙とは全然違いますから、言葉の解説も「知」とは何かの講釈も知っていてもすることはできません。

「~」という言葉を発現したときの、孔子自身の自覚感情のことですから、その感情がいっぱいにひろがり、拡げていくようになります。

感動や情動があってもそれをどうにかしたい思いはあっても、どうするかにかはなかなか手が出ません。

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(七) 【14 言霊 ヒ】 於母陀流(おもだる)の神。 (アの性質)火花の先端にて、表面性。

精神内容表現が精神宇宙球の表面に完成する韻

・開顕・開発力

意識内容が自己の表層へと上昇し自己の表面結界を超えて、表面で見つかったものと結び付こうとする働き。

「一つの表現を得」

(ハ)・ここに表現表出の苦悩なり困難が横たわっているのを感じます。それを突破したとしましょう。自分の感動を表現する言葉が見つかりました。

あるいは折り合いを付けたかもしれません。諦めと放棄が先行して行くかもしれません。

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(五) 【12 言霊 シ】 意富斗能地(おほとのぢ)の神。 (エの性質) 拡がりの保存収縮。

精神宇宙にある精神内容が螺旋形の中心に静まり収まる力動韻

・調和・透刺力

大いなる量りの働きの地。選択決着を目指して納めようとするいとなみの識別の土台となる働き。

「その表現が心の中に行動の目的となって固定され」

(サ)・それなりに納得検討できれば楽なことです。しかし情緒感動も、自分の今の全体を支配し世界との調和をもたらしたとしても、知識概念のように繰り返すことはできません。思い出すことさえ難しいものです。

そこで自分を動かすことで物理的な表象行為を用いて、当初の感動、感情をつなぎ止めようとします。

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(八) 【15 言霊 ニ】 妹阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神。 (ワの性質)火花の先端にて、表面性。

物事の現象の種が精神宇宙の中核に煮詰まり成る韻

・成熟・吸引力

心の深部(夜)のなりさまの恐れおおさがもの事の原因となるように煮詰まる働き。

「そこから行動の名目が定まり」

(ナ)・そうすれば過去に退いた感情も物象の形を創造して少なくとも固定でき、それによって感動の面影を残すことが出来るようになります。こうして行為を保存する名目が立ちます。

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(二) 【09 言霊 イ】 妹須比智邇(いもすひぢに)の神。 (ウの性質) 全体性。

動き出した力動が持続する韻

・繁栄・飛至力

すべからく智に比ぶるに近かるべし。智による選択に依らずとも相手対象のなりさまと成る。

「それが行動となって動き」

(ヤ)・一度自分に名目が立つと自分を強制しだします。自己の内外の条件をクリアできるように行動へと向かい、「~」は上手い自分なりの表現だ、自分の感動を表現したものだと了解が成立していきます。

こうして感情というものもどうしても、物象化させないと自分の立つ瀬がなくなり、顔手足、文章、絵画、音楽等に感動の刻印をしていくようになります。

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(四) 【11 言霊 ミ】 妹活杙(いくぐひ)の神。 (ヲの性質) 掻き集める動き。

精神内容の中に己にある自己の体験内容に思いが結びつこうとする力動韻

・整理・旋回力

立てた規範を中心にして相手対象に適合させるようななりさまを探す働き。

「その方向の彼方に目標の実現があるであろう事を指し示し、訴えます。」

(マ)・感情感動次元のものをそのまま伝えることは既に放棄して、物象の創造に託しました。物象ならば自他ともに五感感覚次元から認識可能で、自他への交流もできます。しかし当初の感動は物象として、仮の姿で提供するしかないものになっています。

人まとまりの一巡する八父韻はここで使い切りました。

自分の真の感情を現すことはできずに仮の創造物を提供しましたが、そこには当初のマコトがあると主張していきます。

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○ 「中今の創造主。心の創造意思」。

【17 言霊 ヰ】 妹伊耶那美(み)の神。

(意志の帰還)

伊岐とは伊の気でイ言霊のこと

心のすべての現象はここから現われ出て、また此処に帰っていくのです 。

「八父韻の配列の最後がミで終わることは、その指示するものが基本要求であり未来の目標であるに留まり、イマ・ココの一瞬において完結した思考体系でなく、結論は時の経過に委ねられます。半母音の自覚を欠くことになります。」

(ワ)の結論。

(ワ)・感動が言葉という物象になってしまい、「~」 は誰でもが見て読めるようにはなりましたが、孔子の感情は隠れてしまいました。

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